2007年4月22日 (日)

鶏がテンにやられました。

Dscn1094 2~3日続けて鶏がテンにやられました。朝、餌をやりに鶏舎に行くと頭なしの鶏の死体が転がっていました。テンは未明に来たと思われます。姿は見ていません。なぜテンと分かったか不思議に思うかもしれませんが、20年近く鶏飼いをしていれば、いろんな動物から襲われて、それぞれに殺し方に特徴(?)があり、何に襲われたか大体検討がつきます。イタチは首の所から血を吸うと言われています。従って見た目には傷口がありません。しかし、時々頭をかじっている時があります。テンは必ず頭をかみ切っています。梁の上に頭が残っていることもあります。しかも、几帳面に一日1羽しか襲いません。そして、毎日来ます。イタチは一日で何羽か襲います。テンはイタチより一回りか二回り大きく、滅多に見つけることはできません。僕は一度だけ夜中に鶏舎を見張っていて見つけました。イタチよりアナグマやアライグマみたいな感じを受けました。おそらく彼らの仲間ではないかと思います。

狐はどう猛です。もし鶏舎を破られれば相当の被害があると思われます。完全に鶏舎の中に入られた事はありませんが、外から鶏を引きずり出して持って行かれたことはあります。2度ほど捕獲しましたが、さすがに狐は殺す気にはなれませんでした。イタチは罠にかけて何匹か殺しました。本当は殺してはいけないのでしょうが、仕方ありませんよね。もっとも被害が大きかったのは犬です。数十羽の被害を受けた事が2~3度あります。ペットしてはかわいい犬ですが、野生の本能はどう猛ですね。

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2007年4月19日 (木)

有機農産物のこと

2月に知人からいただいたブルーベリーの苗木に花が咲きました。ホームセンターで買ったブルーベリーは元気がないのですが、今回はピートモスを植え付けの時に根の下に入れたのが良かったのか、苗が元気だったのか分かりませんが元気に花をつけました。自給農業なので農薬は全く使いません。野菜や米は収量はともかく、十分無農薬有機栽培で育ちます。しかし、果樹は難しいですね。柿や栗、梅は大丈夫ですが、琵琶や桃やブドウは虫にやられる事が度々です。果物を無農薬で作っている人もいますが、本当に尊敬します。

有機農業の先進地のヨーロッパでも有機農産物の割合は農作物全体の数%だと思います。有機農産物だけを食べる事ができる人は経済的にかなり恵まれた人です。

多くの消費者が安全な食物を求めていますが、同時に安い食物を求めています。おそらく消費者の多くが有機農産物のことを知らないのだと思います。たとえば有機米と普通の米の値段の差が5割あったとします。なぜ5割も高いのかということは消費者にはわからないと思います。実は除草の手間が大変なのです。梅雨明けの時期、暑さに耐えながらの除草作業は大変です。10日かけて除草が終わってホットしていると、最初に除草したところが、また草だらけです。終わりのない仕事というのはこんなことでしょうか。

   

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2007年4月18日 (水)

農水省関係者よ、まずは親分の不正を何とかしてくれ

個人的なことですが、有機農業関係のNPO法人事務局長をしています。主な事業は農林水産省登録の有機農産物認定機関です。つまり農家や加工業者の有機認定をする第3者機関です。有機JASマークを見たことがありますか?1ヶ月半ほど前に農水省の関係機関である農林水産消費技術センターという所の事務所監査を受けました。その結果は惨憺たるものでした。指摘事項がたくさんありました。こんな事ばらして良いのか分かりませんが、百姓を20年もしてきた僕が事務局長で行政の監査を受けるのですから、こんなものでしょう。それにしても重箱の隅をつつくるような監査には閉口しました。僕はつくづく役人にならずに(なれない)良かったと思いました。来週は指摘事項の回答を作成しなくてはなりません。憂鬱です。

ところで、農林水産省のトップって誰ですか。そうですよね。松岡農相ですよね。僕たちに細かいことまで是正を求めた担当官も農水省の関係者です。僕たちに細かい事を指摘するより、自分の親分の松岡農相の事務所費や 光熱用水費や交際費の明らかな不正を何とかしてほしいものです。

まだ、指摘事項に対する回答が終わっていないのでおとなしくしていますが、最後に少しイヤミを言ってやろうと思います。

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2007年4月10日 (火)

自転車に乗って田舎道を走りました。

最近、自転車に乗って田舎道を走るのが楽しみです。今、山桜が満開です。俳句の世界では春は「山が笑う」と表現するそうですが、何とも絶妙な言い回しですね。しかし、山が笑っているのは一部です。なぜならほとんどの山は杉や檜が植林され濃い緑一色です。所々自然林が残っていてクヌギや樫などのうす茶色の新芽が芽吹き、山桜が清楚な花で彩りを添えています。そんな景色に出会うと自転車を止めて、しばらく小鳥の声に耳を傾けます。

自転車に乗ると、いろんな景色が目に入るようになりました。音もいろんな音が聞こえてきます。車に乗っていつも走っている道が全く違う道に感じます。僕たちの社会は便利さやスピードを追い求めた結果、大事なものを失ってしまったと思います。僕は観光地が嫌いです。桜も名所といわれる所には行く気がしません。誰にも知られず、誰も訪れない自分だけの場所が好きです。

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2007年4月 9日 (月)

石原都知事再選で気分が優れない僕

僕の最も嫌いな石原慎太郎が東京都知事に再選されました。あの威張った話し方を聞いているだけで胸くそが悪くなります。東京都民が選んだことだから仕方ありませんが、もろに差別主義者の石原をよく選んだものです。石原都知事は当選後、治安や福祉に力を入れると会見していました。重度の障害者に対して「人権があるのか」と発言した石原知事が福祉に力を入れるといっても信じられません。

東京は地方と違って財政力があることは間違いありませんが、それは地方を切り捨てることで成り立っています。石原知事はいつも強者の立場で話します。オリンピックは東京には決まらないと思いますが、もし東京に決まれば大規模なインフラ整備が行われ巨額な税金が遣われることは間違いありません。そんなお金があるのなら疲弊した地方にこそまわすべきです。

昨日からテレビを見るのがつらいです。気分が優れません。

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2006年12月31日 (日)

年の終わりに

2006年も今日で終わり。今年一年を振り返ると、嫌なことが多すぎたというのが正直な感想です。それは公私にわたってです。「相田みつお」的に言えば、不幸は本人の心の持ちようとなるのでしょうが、自己責任ですべてが済ませることはできません。自己責任などという無責任な言葉を言う人間こそ、自己責任を果たしていないと思います。

年の終わりに、相変わらず愚痴ばかり言うことに情けない思いを禁じえませんが、僕たち庶民が社会に不満を持たなくなったら、その社会は恐ろしい社会です。残念ながら今の日本はそのような恐ろしい社会になりつつあると思います。田舎暮らしの秘訣は自己主張をしないことだそうです。僕は都会から田舎に来て18年が過ぎました。その間、地元の人と様々なトラブルを経験してきました。確かに見て見ぬ振りをすれば、うまくいったと思いますが、そんなことはできません。自分が不利な立場に立たされることを承知のうえで、発言してきました。僕の発言で地域が変わったとは思いません。相変わらず人権無視や差別が横行しています。恨まれるだけ損ということです。もっと要領よく地元の信頼を勝ち取って、少しずつ地域を変えていくといった人がいます。なるほど、それも一つの選択だと思います。しかし、僕にはそんな器用なことはできません。

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2006年11月 9日 (木)

卵の話

しばらく休んでいました。久しぶりにブログを開けると、「ももちゃん」から「卵の見分け方」についてコメントが来ていましたので、答えます。「卵の見分け方」で黄身の色はよい卵の判断基準にはならないと書きました。それに対して有精卵を食べているが、黄身の色が白い(クリーム色)卵があるがなぜか、ということと有精卵は体によいのかという質問がありました。

僕の場合も黄身の色が極端に薄い卵が時々できます。まず、その理由として飼い方と餌に理由があると思います。まず飼い方ですが、今の卵の99%以上はケージ飼いです。ケージ飼いでは一羽づつケージ(籠)に入っていますから、餌に関しては平等に食べることができます。僕のように平飼いの場合、10坪くらいの広さの鶏舎に7~80羽くらいが一緒に飼われています。その集団の中には強い鶏や弱い鶏がいます。鶏は結構いじめが酷く、弱い鶏は集団でいじめに会います。そのような弱い鶏は餌を食べるのも大変です。皆が食べ終わったあと、隙を見て必死で餌をたべます。すでに、おいしいトウモロコシや緑餌は食べつくされ、残り物の米ぬかしか残っていません。米ぬかは色素が少ないので、黄身も白っぽくなります。したがって、黄身の色は卵の善し悪しの判断基準とはならないといっても、同じ鶏舎内で色が薄い卵は栄養価や味が落ちると思います。

それから、緑餌をたくさん与えると黄身の色がよくなります。しかし、季節によっては緑餌が不足する時期があります。そんな時は全体的に黄身の色がうすくなります。もちろん、緑餌をたくさん与えた方が鶏は健康になり味もよくなります。しかし、自然のサイクルにあわせた飼い方をすれば、どうしても季節によって餌に差異がでてきます。それに対し、ケージ飼いの場合、緑餌は与えず同じ配合飼料を与えていますので、一年中黄身の色は変わりません。

有精卵は体によいのかという質問ですが、栄養価は変わらないといわれています。生命力がある卵だから体によいという人もいます。人は動物や植物の命をいただいて生きています。したがって生命力の強い食べ物を食べることは体によいといえると思います。さらに有精卵ということは、平飼いであるという証拠です。ケージ飼いの卵より平飼いの卵のほうがよいという理由はいろいろとあると思いますが、簡単に言えば平飼いの鶏は自由に地面を走り回り喧嘩もするし、生き物として飼われているということです。ケージ飼いは身動きもできない狭いケージでただ餌を食べ、卵を産む機械のように飼われています。そのような鶏が健康だとは思えません。結局、鶏が心身ともに健康かどうかが、卵に影響すると思います。

以上独断ですが、18年間鶏飼いをした経験からの感想です。

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2006年10月13日 (金)

田舎暮らしその4

今日は午後から稲刈りをしました。今年は忙しくて除草が間に合わず、草だらけでした。何度かコンバインに草が詰まりそうになりました。もっと真剣に草取りをしておけばよかったと思いました。妻が手招きをするので機械を止めて行くと、マムシがいました。昨年はマムシがいるのを気付かずに冷や汗をかきましたが、今年はマムシがいるかもしれないと気をつけて作業していたので、事前に気付くことができました。例年、一般の農家よりかなり収量が少ないのですが、今年は天候不順と除草をサボったので反収は4俵以下になると思います。10俵以上取る農家もいます。僕にとっては神様見たいな人です。せめて7俵取ってみたいと思います。

頭にくるのは、こんなに収量の少ない僕の田んぼを猪が荒らしていたことです。稲が実る前は田んぼの周りを掘ってミミズを食べていたようですが、稲が実ると田んぼに入って、籾を食べていました。猪が入った田んぼは稲がなぎ倒されて、悲惨な状態です。反収4俵の僕の田んぼより10俵の田んぼの方が、効率よく餌を得られると思うのですが・・・・。

明日も残りの稲刈りをするつもりです。稲刈りが終わったら、紅葉を観にいきたいと思います。新米を食べるのが楽しみです。

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2006年10月 4日 (水)

田舎暮らしその3

今日は、いろんな生き物と出会いました。午後田んぼを見に行く途中で、足元から雉が飛び立ちました。メスでした。なぜか最近オスの雉に出会うことが少なくなりました。その帰りにマムシとヤマカガシを見ました。どちらも毒をもっていますが、ヤマカガシの毒は、奥歯にあるので噛まれても被害を受けることは少ないと言われています。しかし、毒は非常に強く命にかかわることもあります。マムシは一般的に知られています。マムシは動きが鈍く、人間が見つければ噛まれることはまずありませんが、知らずに草むらなどで出くわすと危険です。昨年、刈った稲株のすぐ横にマムシがトグロをまいていました。触らなくてよかったと、冷や汗が出ました。梅の枝にはメジロがいました。おそらく、虫をとっていたのでしょう。もう一種類、小鳥が群れていましたが、名前が分かりません。畑の周りは猪の荒らした後が残っていますが、昼間は出てきません。1昨年は子どもの猪が2頭、庭まで入ってきて大変でした。子どもといっても結構大きくて、かわいいけど少しこわかったです。

鶏を飼っているので、イタチやテンなどの被害は何度も経験しました。イタチは何匹も殺しました。野生動物を殺すことは、法にふれるのかもしれませんが、こちらも生活がかかっているので仕方ないことです。キツネを罠にかけたこともありますが、さすがに殺すことはできませんでした。テンは捕獲したことはありません。猿は妻が一度だけ見たそうですが、僕は見たことがありません。今、鶏舎の周りをうろついているのは猫です。家の周りで仕事をしていると、さまざまな動物に出会います。

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2006年10月 2日 (月)

田舎暮らしその2

昨日、久しぶりに雨が降ったので、白菜の苗を植えつけました。まだ、小さくてかわいい苗ですが、ポットの中ですでに根が巻いていました。根が巻くといっても見たことのない人は分からないと思いますが、要するにポットの中が狭すぎるので長く伸びた根がポットの中をぐるぐると巻いた状態になっている様子です。一見は百聞にしかずと言います。次回からデジカメで写します。

僕は農業を始めて18年になりますが農薬も化学肥料も使ったことがありません。自給のための小規模の畑なので、何とか育っていますが大規模にすれば、無農薬栽培は結構大変だろうと思います。消費者は無農薬にこだわっているようですが、無農薬のポイントは土作りです。いい土で育った作物は元気で、病害虫に抵抗力があります。時々、虫食いだらけの野菜は無農薬の証拠だから、健康によいと言う消費者がいますが、それは大間違いです。僕たち人間が食べておいしくて栄養のある作物は虫にとっては、おいしくない作物なのです。逆に僕たちがおいしくないと感じる作物は虫が好みます。土のバランスが崩れたとき、硝酸や亜硝酸が増え病害虫が増加します。亜硝酸は人体にさまざまな悪影響を及ぼすそうです。

 僕は土つくりに特別のことはしません。土作りの基本は微生物といって、さまざまな微生物資材を投入する人もいますが、僕は自分が飼っている鶏の鶏糞や残飯や畑の周りの草などを堆肥にして、種まきや野菜の植え付けの1ヶ月前くらいに土に入れて耕すだけです。虫は当然寄ってきますが、不思議と大被害を受けることはありません。やっぱり、作物の抵抗力があるのだと思います。

作物が順調に育っているのを見るのは、本当に楽しいものです。いわば、子育てみたいなものでしょうか。子どもは大きくなると勝手に外に飛び出していってしまいますが、作物は僕たちの命の糧になってくれます。作物は本当に有難い。

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