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2007年4月 7日 (土)

全国一斉学力テストは教育を駄目にする

知り合いの女性から電話がありました。全国一斉学力テストに反対していますという電話でした。学力テストのことはラジオのニュースなどで耳に入っていましたが、子供が学校を卒業して時間が経ったので関心がありませんでした。電話してきた女性は小学生の母親で問題意識も高く、まさに他人事ではないのです。話によると、全国の小学6年生および中学3年生全員に学力テストを実施するそうです。驚いたのは学力テストと同時に行われる「学習状況調査」です。昨年秋に行われた予備調査では92問の質問項目があり、「自分は家の人から大事にされている」「家には本が何冊くらいありますか」「携帯電話でメールをどのくらいしていますか」「(家の人と)旅行に行きますか」「何時頃起きますか」「朝食を毎日食べていますか」「一週間に何日学習塾にいっていますか」など趣味や娯楽なども含め私生活全班を問うものになっているそうです。しかも、その集計や分析などの作業が民間委託されます。委託先の業者は進研ゼミの事業を行っている「ベネッセ」や旺文社と連携している「NTTデータ」だそうです。これでは個人情報を受験産業に渡してしまうことになります。このようなプライバシーの侵害は憲法違反だと思います。もちろん個人情報保護法にも違反します。

全国一斉学力テストに参加するか否かは自治体に任されていると文科省は答えています。愛知県の犬山市教育委員会は「国の調査は教育の場に競争原理を導入し、豊かな人間関係をはぐくむ土壌をなくし、子ども同士や学校間、地域間に格差を生む」として、全国一斉学力テストへの不参加を決めています。しかし、犬山市は例外中の例外で他の自治体にそのような動きがあるとは聞いていません。今回の学力テストには大きく2つの問題があると思います。一つは犬山市教育委員会が指摘するように子どもや学校間、地域間の格差が広がることです。40年前実施された全国一斉学力テストでは、都道府県や学校間の競争激化をあおり、平均点をあげるために成績不振の子どもを休ませたり、カンニングが公然と推奨された(大阪教育3月8日号外)などの問題が起きました。もう一つは、子どもたちやその家庭のプライバシーが侵害されることです。個人が判断できる情報を教育産業に渡すことは、問題があることはいうまでもないことです。

僕に電話してきた女性は、2月に全国一斉学力テストの問題点を指摘した上で、参加をしないこと、そして少なくとも子供たちの氏名の記入をしないことの2点を由布市の教育委員会に文書で申し入れしていますが、その申し入れに対する返答もなかったそうです。由布市の教育委員会の対応は市民の一人として許せません。

安倍内閣の推し進める「教育改革」の実態はまさに教育とはかけ離れた競争をあおり格差を広げることが目的であるといえます。

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