過労死促進法
『週刊金曜日』の11月24日号に載っていましたが、政府は「ホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間規制の適用除外制度)」を導入するため、労働基準法「改正」を来年春の通常国会で成立させようとしています。一定の年収があればいくら働いても残業代がもらえないという酷い制度です。この制度に反対している棗一郎弁護士はこの制度を「過労死促進法」と言います。現状でも長時間労働と残業代の未払いが横行し、過労死が後を絶ちませんが、この制度が導入されれば、歯止めが効かなくなることは明白です。今まで裁判で長時間労働による過労死と認められていたことも、労働者の自己責任ということで片付けられ、経営者にはお咎めなしになるでしょう。
僕は自営業なので、制度導入でも影響はないと思いますが、ホワイトカラーの皆様にとっては、死活問題だと思います。それほど重要な問題にしては、世間はほとんど騒いでいないと思います。新聞等のマスコミが取り上げないことも、原因でしょう。マスコミはもっと庶民のために、問題点を明らかにして欲しいです。トヨタやキャノンなどの大企業がこの制度導入を後押ししているので、マスコミとしては取り上げにくいのでしょうが、そんな新聞は新聞ではありません。今や新聞は企業の宣伝媒体に成り下がっています。僕が『週刊金曜日』を購読するのは、このような問題を取り上げてくれるからです。
ホワイトカラーも企業の利益のために命まで奪われる時代になりつつあるといっても過言ではないと思います。この制度もアメリカの制度を真似たものだそうですが、とどまることを知らない企業利益優先の無法社会を、僕たちはいつまで許すのでしょう。今や一部のエリートのためにほとんどの国民が犠牲になる時代です。まずは来年の参議院選挙で自民党や公明党を落選させ流れを変えることが必要ですが、そのためには政府の国民無視の政治を国民に知らしめることが必要です。
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